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『さようなら ありがとう 好きだよ 好きだよ
 さようなら 笑ってよ 泣くなよ バカだな
 伝えたい言葉は とめどなくあふれる
 何度も何度でも 僕は君に恋をする』


(平井堅『僕は君に恋をする』より)


最初に彼に逢ったのは中学2年くらいかな。先輩の紹介です。
高校に入ったくらいから、2人で逢うようになって、
それから19で別れるまで、ずっと一緒にいました。
年が3つ離れていたから、
一緒の学校生活っていうのは送れませんでしたけど。

彼は大学の在学中に司法試験に合格する、と決めて、必死に勉強してました。
だからホント会えなかったんです。電話もほとんとしない人でした。

ほんの短い時間、話したり、歩いたりするだけだった。
いっしょにいたいときに、逢いたいときに、
本当にさみしい時や苦しい時、2人ではいられなかったけど、
それでも私は十分幸せだった。
彼に釣り合うようになるには、それくらい我慢出来なくちゃダメなんだろうな、
とか健気に思ってたし。 笑

彼が大好きでした。
彼と過ごす時間が、いちばんたいせつでした。
彼と話をできるのが、いっしょにいられるのが、
たとえ10分でも、たとえ1時間でも、幸せでした。

手をつないでいるだけで、
頭をぐしゃぐしゃとなでられるだけで、
悲しいとき、辛いとき、抱きしめてもらうだけで、
とろけるほど、満たされました。

でも、そんな私にも転機がやってきました。
サッカーを好きになって、練習場通いとかしているうちに、
身近な男の子っていいな、と思ったんですね。

「付き合っている」感覚が、どんどんなくなってきていた私は、
ある時、彼に一方的に『別れよう』と言いました。

だって逢いたい時には逢えない。下手すると電話もできない。
付き合ってる意味って、ないじゃん。
サッカーとバイトと浪人生の勉強に明け暮れていた私は、
彼がいなくても、毎日が充実していた。
色んなことが大丈夫だと思っていたのです。

彼と別れてから1年が過ぎた頃、
自分勝手なのは重々承知なんだけど、私はどうしても彼に逢いたくなりました。
色々楽しいことをやらかしてきたけど、
彼と逢っている時のような精神的な充足感とか、
単純に言えば、幸せ、みたいなものは、何からも得ることができなかったから。

『別れる』と言った時も、一方的で、
確かにそれは私の淋しさから出た言葉だったけど、
すごくひどいことをしたんじゃないかな……と思ったりもして。
とにかく彼ともう一度、真正面から向き合って、話をしたかった。
さすがにバツが悪いので、彼の親友に連絡を取りました。

その時、初めて、彼が亡くなったことを知りました。

「悪い冗談言わないで下さいよ~、病気一つしないヒトでしょ?」

本当のことだと思えなかった。

「礼南ちゃん、落ち着いて聞いて。本当のことだ。去年の秋、亡くなったんだよ」

「なんで、私に黙ってたんですか?そんなのおかしいよ」

「礼南ちゃん、受験だったでしょ?
 ヤツは礼南ちゃんを受験に集中させてあげたいって。

『あいつのことだから、
 俺の今を知ったら、受験も放り出しちまうだろう。
 そういうことはさせたくない』

って、奴が言うから黙ってた。 
 最後に俺が会ったときにも礼南ちゃんのことを話していたよ。

『礼南には笑っていて欲しい。
 辛いことがたくさんあったし、不器用な子だから、余計にそう思う。
 礼南の笑顔は俺の宝物だ』

 ……あいつは、最期の瞬間まで礼南ちゃんを本当に愛していたんだ」

泣けませんでした。

彼の死が実感できなかったこともあるけれど、
彼は離れていても、
いちばん私を理解してくれる人で、
いちばん私を愛してくれる人で、
自分から別れようって言ったくせに、
本当にこの世からいなくなるなんて、思ってもみなかった。

電話を切ったあと、
私がしたのは、情けないことに、
爪につけていた真っ赤なマニキュアをリムーバーで落として、
欠かさずに付けていた指輪やイヤリングを外して、
次の日に着ていく服を黒やグレーの目立たない色にしただけです。

彼から与えてもらったものは、本当にたくさんあるのに、
何一つ彼に返すことなんてできなかった。

今でも辛いです。
自分から手を離したこと、目の前の楽しさに負けたことが。

若い時のことだから仕方なかったんだと、何百回も自分に言い聞かせてきたけれど、
そのたびに、同じだけ、辛い。

時間を巻き戻せるなら、19歳まで巻き戻したい。
願いが叶うなら、彼にもう一度、逢わせて欲しい。

後悔してます。

反省はしても後悔はするな、とよく言われるけれど、
これだけは本当に後悔しかない。

看取ることはおろか、最期にすら逢えなくて、
私は彼が亡くなったことさえ知らなかったんです。
毎日お気楽に過ごしているだけの自分が情けなかった。

そして今、写真一枚、ハガキ一枚、彼を偲ぶモノは手元にありません。
命日もお墓も、知らない。

残っているのはTMの「Resistance」と彼の誕生日だけ。

この歌を聞いた時、彼の遺言かと思いました。
20年間、夢にすら、一度も出てきてくれないくせに、
いきなり遺言を突きつけられた気がして、声をあげて泣いた。

「バカだな」は彼の口癖でした。そう言って頭を撫でてくれた。
「笑ってくれ」ってよく言われてました。
辛かったり苦しいときに泣くのは当たり前だから、
泣くだけ泣いて、最後は笑えよ、って。

今は出口が見えなくて、
いつになったら、心から笑えるようになるのか、わからないけれど。
これからもたくさんたくさん泣くと思うけれど。

もしもいつかまた出逢うことがあるとするならば、
彼に恋してもらえるような、私でいたい。

永遠に彼から愛の言葉は聞くことができなくても、
私は絶対に忘れないです。
墓場まで、せめて思い出は持って行きます。
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